11月7日(土)

復興の社会学阿部 恒之 東北大学大学院文学研究科教授

1511073abe

授業題目:[7] 被災者のマナーと災害文化

授業内容:東北の被災者の落ち着いた行動は海外から称賛された。実態はどうだったのか、また、なぜそのような行動をとれたのだろうか。災害リスクを減らすための災害文化の醸成について考える。

授業の様子:講師自身の被災体験を交えつつ、被災者のマナーと治安について独自の調査結果を基にした説明がありました。東日本大震災では被災者のマナーの良さが、海外からも称賛されました。しかし、その一方で激甚被災地では、緊急避難的な生命の危機に瀕した事情があったのかもしれませんが、略奪行為も存在しました。将来起こりうる災害で略奪行為が起こらないよう、被災者同士が支え合い助け合う「災害ユートピア」を解明し、「災害文化」として受け継ぐことが今後の課題であることを学びました。

復興の政治学塩屋 保 東北学院大学法学部教授

1511074seiji

授業題目:[9] 原子力施設事故発生時の対市民対応:緊急事態情報提示の政治過程

授業内容:東日本大震災に伴う原子力発電所の重大な事故に際して、政府による市民に対する情報提供には、大きな問題があったといわれている。この問題点の背景には、電力会社の体質だけではなく、緊急時対応の基本政策のあり方、緊急時対応常設機関のあり方、緊急時対応臨時組織の設置の仕方、各省庁の通常時および緊急時の組織過程、マスメディアの組織過程、(学会を含む)研究機関の組織過程など、多くの要因が存在している。個別の要因を確認するだけではなく、適切な情報提示はどのようなものか、適切な情報提示にはどのような条件が必要かについても検討したい。

授業の様子:前半は「日本における原発の歴史と対市民対応」というテーマで受講生グループより報告がありました。後半はこの報告への質疑応答をしました。正力松太郎の原子力推進一大キャンペーンや核・原子力の言葉の使いわけ等の受講生の気になるワードについて、特に盛んな議論の様子が見られました。

復興の経済学髙橋 真 尚絅学院大学総合人間科学部教授

1511075takahashi

授業題目:[8] 制度の破壊と構築

授業内容:震災を制度の破壊として捉え、新たな制度の構築(復興)に向けた道筋について、制度経済学の視点から探っていく。その際、現実の復興プロセスについても、みなさんで考えていきましょう。

授業の様子:震災直後では「想定外」という言葉が多用されたことから、震災が「制度の破壊」という側面を持っており、当時は常識が通用しない状況であったことがわかります。本授業では、その破壊された制度を復興達成可能な制度に変えるために、市民が復興計画に積極的に携わっていくための仕組み作りが必要であるということを学びました。