10月31日(土)

復興の経済学伊藤 房雄 東北大学大学院農学研究科教授

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授業題目:[7] 豊かな社会の実現に向けた持続的農林水産業の構築

授業内容:待ったなしの雇用機会の確保と長期間を要する生産基盤の再生、この時間軸のギャップをどのように調整しながら持続的農林水産業の構築(または復興計画に描かれている農林水産業の実現)を図っていくのか、またそこでの行政や関係団体等の果たすべき役割とは何か、解の導出は容易ではないが、復興の過程で避けて通れない課題であり、仙台東部地域を対象に考究する。

授業の様子:復興期にある東北やTPPなどで揺れる日本の農業モデルを持続的なものにするには、経済合理性に基づく「資本の論理」ではなく、農業に関わる人々の暮らしの価値などを重視するような 「農の論理」という考え方が重要になることを学びました。東北における先進的な事例の紹介などもあり、日本の農業のこれからについて考えを深めることができた授業でした。

復興の社会学水田 恵三 尚絅学院大学総合人間科学部教授

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授業題目:[6] 災害後の避難所運営の問題点と課題

授業内容:大規模災害後の避難所は、一時地域のコミュニティが再度体制化していく過渡期にある場所と言える。ここでは特に避難所運営がどのように行われたのかを中心にそこに地域のコミュニティがどのように関わったのかを、事例を中心に展開していく。

授業の様子:避難所の基本事項や、過去の震災で形成された避難所の特徴や問題点を説明した後、先生のフィールドワークに基づく東日本大震災における各市町村の避難所の特徴を学びました。津波、原発問題等、今回の震災特有の避難所での問題は過去に類を見ないことから、記録に残していくことの重要性を教わった授業でした。

復興の政治学塩屋 保、井上義比古 東北学院大学法学部教授

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授業題目:[8] 原子力施設事故発生時の対市民対応:緊急事態情報提示の政治過程

授業内容:東日本大震災に伴う原子力発電所の重大な事故に際して、政府による市民に対する情報提供には、大きな問題があったといわれている。この問題点の背景には、電力会社の体質だけではなく、緊急時対応の基本政策のあり方、緊急時対応常設機関のあり方、緊急時対応臨時組織の設置の仕方、各省庁の通常時および緊急時の組織過程、マスメディアの組織過程、(学会を含む)研究機関の組織過程など、多くの要因が存在している。個別の要因を確認するだけではなく、適切な情報提示はどのようなものか、適切な情報提示にはどのような条件が必要かについても検討したい。

授業の様子:はじめに、東日本大震災後の復興期における仮設住宅やみなし仮設住宅の状況について、受講生グループから報告がありました。また、自宅再建のための支援金などについても加えて解説がありました。その後、主に福島県の避難者の仮設住宅生活の状況や帰還問題を中心に議論が展開されました。